rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

寛容で開かれた仕事をしよう


きのうは、免疫学者の多田富雄さんの番組がNHKであったので、
掟を破ってついついテレビを見てしまった。


多田さんは、4年前に脳梗塞で倒れ、
今年にはガンが発症したことが診断された。
病気に倒れた当初は自殺も考えたが、
親指に神経の一部が戻ったとき、より創造的生きていくことを
決心したという。
多田さんは、生命科学者である一方、能の脚本家でもある。
能では、広島の原爆を主題に命の大切さをテーマにした
作品を書いている。


多田さんの研究室の集まりで、弟子たちに語られた言葉が
印象的だった。
「寛容で開かれた仕事をしよう。」
「この言葉はあいまいのようだが、反対のことを言えば、
意味が分かるだろう。ギスギスした中で閉じた仕事をしよう。」


私も、目先の成果はすぐには出ないが、
何年後か、その先に通用する仕事をしていきたいと思う。