rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

世界認識への欲望


人類はなぜ進歩を求めるかと考えてみたとき、
ほとんどの人間の行為は世界認識への欲望に
つながっており、その欲望が進歩を求めている
ことに気付く。


学問は、ほとんどのものが世界を認識理解する
ためのものであろう。


工学技術にしても、乗り物は短時間で世界中を
移動し世界を見るために、より速い移動技術が
開発され続ける。通信技術はといえば、どこでも
だれとでも通信することで世界を知る。


文学も、大きく分けて、包括的に世界把握を目指
すものと、個の強さを描くことで暗に世界を描く
ものに分けられる。


美術・デザインも、世界を切り取ることで世界を
見せる。


建築は、上に示した学問、工学技術、文学、美術、
デザイン、などの世の中のほとんどのものと関係
があるために、世界認識の欲望はより複合的に
現れてくる。


世界認識とは、広義のコミュニケーション行為
ともいうことができるかもしれない。人間の行為
は、個人同士のコミュニケーションから社会的
コミュニケーションまで、何かとコミュニケート
することで成り立っている。