rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

またまた文化的な水曜日


きょうは、午前9時半に家を出て、新国立美術館
「SKIN+BONES」(1980年代以降の建築とファッション)
を見に行く。なかなか興味深い企画展である。


表皮と骨、いま建築の世界では、それらを分離して
デザインするか、統合していくか、ファッション的な
発想で建築を考える方法が主流となりつつある。
一見遠そうな二つの分野を、テーマ別に関連付けて
いくアイデアはかなり秀逸である。


中でも、おもしろかった作品は、フセイン・チャラハン
というデザイナーのビデオ作品である。最初、テーブルと
4脚の椅子が映し出されている。そこに、4人のスリップ
姿の女性が登場。なにをするかと思えば、椅子のカバー
を剥がし展開し、洋服として身に付け、画面から
離れていく。残されたのは、テーブル一つ。そこに
ひとりの女性が画面中央に出てくる。今度は、テーブル
の中央の直径30cm位の蓋を抜き取り真ん中あたりを
引っ張り上げると、テーブルが蛇腹になっており、
円錐状になる。それをスカートとして履いて、画面から
去っていく。


新国立美術館の建物自体は、酷評されているほどわるい
ものではないように思う。エントランス部分の吹抜けは、
まちのパッサージュ的役割を果たし、カフェやレストランは、
六本木を訪れたときの休憩スペースとして大いに利用
できる。


そのあと、ギャラリー間にも行ってみようと思ったが、
疲れたので中止し、青山ブックセンターで本を物色する。
ちくわハウス」が置いてあるのをチェック、ヨ〜ッシ!!
あれだけのスペースで、こんなに魅力的に本を演出して
いる書店を他には知らない。うちの事務所近くにもあんな
書店がほしい・・・。