rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

リスペクト


イビチャ・オシム著「日本人よ!」(新潮社)に
興味深い記述があった。リスペクトということば
についてだ。弱いチームでもどんなチームでも、
リスペクトしなければいけない。このことばには、
尊敬という意味ではなく、「すべてを客観的に
見通す」、「客観的な価値を見極める」という
意味で使っている。と、オシムはいっている。


英語という言語は、おもしろい。インテリジェンス
ということばにも、知性という意味と諜報という
意味がある。日本語では、自己からの発想のみ
で意味付けられるが、英語では、自己のみならず、
他者を意識した言語だということが分かる。自己
は他者があってこそあるという発想があるから
だろう。


自己は他者があるからある、他者は自己がある
からあるのだ。