10代、20代のころは、自分の外部になにか
信じるべきものがあると思って、本を読み、
絵をみて、音楽を聞き、芝居やダンスを観て
きた。
30代になって、外部には信じるべきものは
ないことに気付いた。ならばどこにあるのか。
自分の中にも何もない。
自分と他者、自分と他の生物、自分と社会、
自分と世界、自分と宇宙、それらとの関係
の中にそれはあるのではないかと考えるよう
になった。
それらと関係していくときに、なにかに突き
動かされる感覚とでもいおうか。そうした見え
ざる流れや力によって、自分が考え行動して
いることに気付いたのである。
いろいろなものの関係が、紡ぎだしてくる
流れや力こそが、唯一信じられるものである。
外部にも自分の中にもなにもない・・・。