rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

開いているということ


常日頃から、なるべく外部に対して開いていたい
と考えている。


開いているということ。それは、人の話に耳を
傾け、しっかりと受け答えすることであり、また
自分の思っていることを正確に人に伝え、対話
し合うことである。


そのようにしていると、建築の中で自分が純粋に
つくりたいものだけをつくれるわけではなく、
依頼主の要望を汲み取った上で自分がやりたい
方向にもっていくというひねり技を使うことに
なる。


依頼主のいわれるがままのものはつくりたくない。
一方、自分がやりたいことだけを依頼主に押し
付けたくない。長年設計をしてくる中でみつけた
真ん中の道を歩くという方法だ。


それでも自分の表現したいことを、依頼主の意向
に合わせてつくることができる。


開いている限り、この方法が一番自分に向いて
いるのかもしれない。