rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

確実なものなどなにもない


ついこの前まで、いざなぎ景気を超える景気
だといっていたが、名前を付ける前に不況に
なってしまった。


これまた、不況、不況、といっているが、なに
をして不況といっているのだろうか。ある指標
に基づけばの話なのかもしれないが、不況だ、
不況だ、とメディアが煽ることでよりさらに不況
を推し進めているような気がしてならない。
メディアが発達した現代は、メディア自体が
景気を左右しかねない危険性がある。


アメリカでは、あれだけ、企業の格付けをした
会社もされた会社もダメになってしまっている。
いまとなれば、あの格付け会社というのなん
だったのだろうかと思う。


あれだけ元気が良かった中国もどうなるか
わからない。


戦後から、50年くらいは世界が確実に発展
していた。それが常識化されて、さまざまな
ものが組み立てられてきた。その神話が崩壊
しようとしているのが現在であって、本質的
な不況とは違うような気がしてならない。


行政も民間も、右肩上がりを前提にシステム
を組み上げてきた。そのシステムこそがダメ
で、それさえ変えることができれば、いまの
不況は不況でなくなるのかもしれない。


当たり前だとか、常識だとされていること
にはそんな落とし穴がある。すべてのことを
疑ってみよう。そうすれば、固定観念化が
作用しているものの多さにきっと驚かされ
るだろう。


世の中には、確実なものなどなにもないこと
を前提に生きていかなければいけない。