rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

オーバーアチーブメント


これまでの人生において、仕事をしていく中で
常にオーバーアチーブメントを意識して設計に
携わってきたつもりである。


クライアントから要求されているものを、少しだけ
でも超える建築空間デザインを提案してきた。
満足してもらうと同時に驚いてもらえること目指
してきた。


いまなぜ改めて、オーバーアチーブメントに言及
しているかというと、それが社会をより活動的に
おもしろいものにするものだと思うからである。
社会に参加している人たちが、仕事なり共同体
の中で少しずつ、いつもやっていることより少し
だけ頑張ってみる。すると、それぞれのはみ出し
た力が重なり合うと、新たな力を生み社会をより
活発で楽しいものにしてくれるのではないだろ
うか。


ちょっとしたことだが、とても大事なことなのだと
思う。おもしろい集まりや活発な活動をしている
会社は、その参加者がそれぞれのオーバーア
チーブメントをお互い重ねうことで豊かな共同体
をつくり上げている。


経済中心主義、貨幣至上主義のような数値還元
的な方向に、世の中が振れ過ぎているように思う。
贈与性を再考して、オーバーアチーブメントを重ね
合わせていく社会を取り戻さなければ大変なこと
になってしまう。


昨今の社会状況を見て、ふとこんなことを考えて
しまった。