rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

赤塚不二夫対談集 これでいいのだ。


2000年に刊行された本なのに、赤塚不二夫
さんを尊敬する私がなぜ読んでいなかった
のだろう。先日、吉祥寺に行ったときにふと
目に飛び込んできて、文庫本を購入した。


注目の対談相手は、タモリさん、柳美里さん、
立川談志さん、北野武さん、ダニエル・カール
さん、荒木経惟さん、松本人志さん。とても
素晴らしい人選。


意味とナンセンスを横断するスリリングな
展開。「ナンセンスも、ただ不条理ではダメ
で、セオリーがあってそれを少しずつ崩して
いって、だけどちゃんとしているものがいい」
という話が素敵である。


「漫画は漫画から学んではいけない」という
話も興味深い。手塚治虫さんの教え、「一流
の映画を観ろ、一流の音楽を聴け、一流の本
を読め、それで自分世界を作っていけ、そう
して描け」からきているらしい。


「建築は建築から学んではいけない・・・」


とにかくおもしろい。クリエイティブな仕事を
している人必読の書である。


赤塚不二夫対談集 これでいいのだ。」
(発行所:メディアファクトリー