rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

抽象化と概念化

f:id:yoaa:20190608074446j:image科学でも人文科学においても、抽象化と概念化という考え方を通して成立している。

 

科学においては、科学的視点から世界を捉えるために、物質世界を抽象化して分類整理して概念化して世界の成り立ちを考える。ただ現実の物質を見つめるだけでは何も見つけることはできない。

 

人文科学、その中でも歴史について考えてみる。過去の歴史を振り返る時、それぞれの政治体制、社会のあり様を抽象化を通して分類し概念化することで、歴史の流れをつかむ。過去について研究することによって、現在を捉え未来を考える学問である。

 

実はこれらの抽象化と概念化は、具体的な仕事の場面でも有効なものである。これまで自分が経験してきたことを抽象化して整理し、どういう時にどんなことが起こるかを概念化することで、今現在の仕事を考えることができる。また、過去の成功や失敗を抽象化と概念化することで、未来に起こりうることを想像し今何をやらなければいけないか考えることができる。抽象化と概念化は、世界を捉えるためにとても有効な思考方法なのである。