地方にいた若いころは、人とのつながりには あまり興味がなかった。むしろ、近所付合い や親戚関係が煩わしくて仕方がなかった。 それから逃れるために進学を境に上京して きたようなものである。核家族化、グロー バル化が進展していく中では当然の考え方 …

仕事で現場に出掛ける時、東京近郊の私鉄 に乗ることが多い。駅で下車して駅前商店街 を観察すると、私鉄によって特徴があること が分かる。 中でも、駅前商店街にチェーン店が多いの が、西武である。たとえば、所沢駅の商店 街は500mくらいの長さがあるの…

豪徳寺に住み続けて、20年くらいになる。長く いると、商店街のお店の変遷を目にすることに なる。 豪徳寺には豪徳寺駅を境に北に豪徳寺商店 街、南に山下商店がある。 なくなっていったお店は、酒屋2軒、魚屋2軒、 純喫茶2軒、定食屋1軒、八百屋1軒、電気屋…

1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連崩壊 にともない共産主義陣営と自由主義陣営の対立 構造、つまり東西冷戦は終焉を迎えた。これを もって、60年に渡るイデオロギー対立は終った。 個人の財産を持たない世界と個人の財産の自由 を奨励する世界の区別が…

ここ数年で起きた事件や問題で解決されて いないものがたくさんある。 オリンピック、築地市場、豊洲市場、森友、 加計、などなど。その時々に、芸能、議員、 スポーツなどのスキャンダルがクローズア ップされて、それぞれの問題がかき消され てきた。メデ…

小学生のころの1学期、夏休みがいつになって も来なかった。その反面、夏休みはあっという 間に過ぎていく。いずれにしても日常の時間は なかなか過ぎず時間の流れは遅かった。 それに比べて現在の自分の年齢になると時間 の進み方は異常に早く感じる。 これ…

自分の仕事でいえば、この10年は基本的に 毎日パソコンの前に座り、CADで図面を描 いたり、メール連絡やブログ更新をしたり、 ネットで調べ物をしたりしている。最近では 買い物もネットするようになっている。 便利になったことはいいことともいえるが、 と…

オーストリアの選挙で、反グローバリズムの 内向きな政党が勝利した。世界中で地域 主義的な動きがみられる。 グローバル資本主義は新たなフロンティア がなくなり、向かうべき方向を見失っている。 それにもかかわらず、現状維持の状態で何 とか体裁を整え…

これまで生きてきて、年代ごとの人付き合い の変化に、それぞれ特徴があることに気付く ようになってきた。 小学、中学、高校までは親しい友達が数人 いて大体いつもつるんでいた。 大学に入ってからは建築を中心とした興味 が似通った人達と友達になり、い…

20年くらい豪徳寺に住んでいる。これ位 住んでいると、まちの変化をつぶさに感 じることとなる。 まず一番の変化は小田急線の高架化で あろう。これは15年前。20年前から5年位 はまちに大きな変化はなかった。このころ からいろいろなことが変わり始めたと思…

ここのところ朝は寒いくらいの日が続い ている。ということで季節感について 考えてみた。 気温によって、季節感は左右される。 それ以外に各地域の習俗や行事など によっても、季節感は醸し出される。 それらの地方の地域性が失われつつ あることも、季節感…

国際社会も国内の動向もなんだか不確実な 方向性も何もない気持ち悪さを感じるのは 自分だけだろうか。 今の自分の年齢も関係しているのだと思う が、これまで生きてきた中で最も閉塞感を 感じている。 グローバリズムが世界の隅々まで行き渡り、 イギリスの…

たまたま何日か前、テレビ朝日の6時台 の天気予報を観ていたら、PM2.5の予報 をやっていた。日本地図上で、今日どの ように変化していくか、そしてその濃度 をしめしている。 中国から排出されるPM2.5が、偏西風に 乗って日本までやってくる。公害もグロー …

原因、理由、意味。仕事をする上において はこれらがないと物事が進まない。 まず、どういう原因によってこうなっている のかが分からないとつぎの段階に進めない。 こうする理由がなければと人を説得できない。 これをする意味がはっきりしないと何のため …

歳のせいか、テニスなどのスポーツをして いると、自分の意識の中にある身体の動き と実際の身体の動きに誤差を感じる。もち ろん、思ったようにからだが動いていない にだ。 病気の時も意識で身体はどうにもならない。 自分の意識と身体は別物で、身体は何…

幼稚園、小学校、中学校、高校、大学など の教育機関では、人が社会の中で生きてい くために必要な共通コードを学ぶところで ある。国家、社会等の一員として機能する 人間を育てるために人に教育を施している。 言葉を換えて言うならば、人々の脳を国家 や…

世の中では不思議なことが起こっている。 メディアや政治で、明確な事実が提示さ れているにもかかわらず、事実を提示し ている側が議論を吹き掛けても、受ける 側がその脈絡を引き受けて、真摯に議論 することをスルーしてその罪を引き受け る素振りは全く…

政治でも日常のことでもなかなか決ま らずついついイライラしてしまうことが 多い。 物事がスイスイと早く決まっていくと いうことは、強力な権力なり権威を持 った人物なり集団が存在し、高圧的に 決定していくことができるからこそ、それ が可能になる。あ…

様々な国際問題、国内問題は責任を 取るべき人が責任を取らず取るべき 責任をアウトソースすることにより生じ ているように思える。 かつては責任は取るべき人が取ると いうのが常識だった。それが公然と 責任をアウトソースできる世の中に なってしまった。…

テレビなどのコメンテーターを見ていると、 話のおもしろい人と話のおもしろくない人 がいる。当たり前のようであるが、観察を しているその理由が見えてくる。 話がおもしろくない人は、コメントすべき 話の流れをそのままなぞるように話して おり、その人…

中学生くらいから、寝る前に寝床で本を 読むのが習慣だった。眼が悪くなりそれ ができなくなる7〜8年前まで続けてきた。 今では、電車での移動の時、休みの日に は必ず本を読む。本がないと、いきなり 手持ち無沙汰になる。つねに数冊の本を 家に確保してい…

ここのところ、豪徳寺商店街を行き交う 外国人を多く目にするようになった。 去年、ポケモンGOが流行った頃から急 に増えてきた。アジアの人、欧米の人とも 同じくらい増えてきた。 豪徳寺のお寺が、猫の寺だということで 何かのサイトや東京紹介本に載った…

辞書によると「品」とは、「人や物にそな わっている、好ましい品格・品質」とある。 自分は品がない人はあまり好ましいと は思わない。品がない人とは、ガツガツ していて、いつも駆け引きをして、自分 が損しないように振る舞う人といえる だろうか。周辺…

自分の周りの人を見ていて、素直な人は 伸び代があり、新たな刺激を受けて活動 領域を広げていく。 素直であることは、辞書によると「飾り気 がないこと。曲がったり癖があったりしな いさま」とある。 心がオープンであり、自分に固執しない と言い換えるこ…

自分が20歳ころまで、実家ので慶事、弔事、 法事などに出ると、何十人もの人が集まり よくつながりが分からない親戚の人もいた。 よ〜く考えると、父親方の兄弟は4人、母親 方の兄弟は8人である。その配偶者関連の 人を含めると確かに数十人規模の会になる。…

かつて、ロラン=バルトは東京を訪れて 「この都市には中心がない」と言った。 つまり、都市の中心に皇居という不在が あることを指摘したのである。そこには 権力の不在でもある、天皇陛下がいらっ しゃる。 第2次世界大戦の時、最高権力者である 天皇は、現…

豪徳寺というまちに20年近く住んでいる。 実家は18歳までだから、最も長く住んで いるまちである。 一番大きな変化は、小田急線が高架化され たことである。商店街のお店は1/3近くが 更新された。店主の年齢と関係があるかも しれない。住宅地の方は商店街よ…

自分の父方のいとこは7人いる。その中 で子供がいるのは1人。それも子供は1人 である。 それぞれ相応の固定資産を有しているが、 次の世代交代の時6にんぶんの不動産は それを継ぐものがいなくなる。昨今見ら れる少子化と空き家問題、土地の細分化 は現実と…

設計事務所を開設してから29年になる。 来年30周年である。 ここまでくるといつまで仕事を続ける のかということを考えることになる。 サラリーマンに想いを馳せる。限定的 な会社社会の中で勤め上げ定年を迎え る。会社社会から地域社会へと寄って 立つ文脈…

「クローズアップ現代」でキャスターをされて いた国谷裕子さんの著書「キャスターという 仕事」（岩波新書）を読み終わった。 なんと23年も続いた番組だったらしい。それ が2016年春、番組改編のため急に終了して しまった。何らかの圧力が掛ったとしか思え…